ネイルの技術を行う上で必ず必要になってくるファイル(爪やすり)。
なんだか色んな形がたくさんあって初心者の方には何がどんな場面で使うものなのかわからなくなってしまいます。ここではファイルの種類や使う用途について解説していこうと思います。
基本的なファイルは4種類
今では色んなメーカーがたくさんファイルを出していますが、一体どれが何に使うのかよくわからない、という方も多いはずです。ですが、実はファイルの種類は以下の4種類になります
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- ・エメリーボード
- ・アクリルファイル
- ・ソフトファイル
- ・シャイナー
これらをまとめてファイルと呼んでいます。
ネイルファイルの数字とは
ネイルファイルに書かれている数字の意味はやすりの荒さを表しており、この単位をグリットと呼びます。
数字が低い80-100G
数字が低ければ低いほど目の荒さは荒くなります。目が荒いと削るスピードは早くなりますが、お客様への振動もより多く与えてしまいます。ネイルファイルでは荒くても80Gが一番荒くなります。
数字が高い180-220G
数字が高ければ高いほど、目の荒さは細かくなり、お客様への振動を抑えることができます。しかし、その分、消耗が早いのが難点です。
◆エメリーボード
エメリーボードはブラックファイルとも呼びます。これは自爪の長さを削るためにあります。負担がかからないように、そして削っている感覚を捉えやすくするために薄い板でできています。
エメリーボードのグリット数についてエメリーボードでは、80~220Gくらいのものがありますが、細かすぎると削るのに時間がかかり消耗が早いです。
逆に荒すぎると爪に与える負担もかかります。
エメリーボードを使用する前に必ず『面取り』をしてくださいね!
面取りの方法はこちら
主な用途
- ・自爪の長さ形を整える
・80G
このくらいだと荒いため、バリが残りやすいのと、爪が短い方だと皮膚に当たると痛いのと振動を与えやすく不快に感じてしまいます。
・100G~150G
おろしたては少し荒いが、使っているとちょうど良くなります。
・180~220G
細かくて滑らかに削る事はできますが、何より消耗が早いのが難点です。
◆アクリルファイル
アクリルファイルはゼブラファイルとも呼んだりこれは人工爪(スカルプチャーやアクリル素材のもの)を削ったり、人工爪の表面を削ったりする時に使います。
力が入り易く固い人工爪を削るのにも耐えられるように厚い板でできています。アクリルファイルのグリット数についてアクリルファイルは色んな用途に使用するため、グリット数も幅広い種類のものがあります。
なので、使う用途によってグリット数の使い分けをしていきます。
アクリルファイルを使用する前に必ず『面取り』をしてくださいね!
面取りの方法はこちら
主な用途
- ・人工爪の長さ形を整える(スカルプチャーやジェル等)
- ・人工爪を作る時の下処理のサンディングをする
- ・人工爪のオフの時に表面を削る
・80G~100G
アクリルファイルでもかなり荒いタイプ。スカルプチャーの長さを削るのには荒いファイルの方が早く削れるから良い!!という声も聞こえてきそうですが、ここまで荒いと逆効果なのです。当然表面を削る時も綺麗に削れないのと、こんなに荒いファイルで表面を削れば少し皮膚に当たれば出血してしまいます。
振動も伝わりやすく、これで造形するにはお客様に不快感を与えてしまいます。ジェルのオフの時にはとても有効的です。ただ、表面を傷つける時に皮膚に当たらないように要注意です。
・150G~180G
アクリルファイルでは1番理想的なタイプは180Gのファイル。180Gは細かいのですが、表面をスムーズに削れます。又、長さ形を整える時もお客様に不快感を与えず削る事ができます。150Gも良いのですが、やはり少し荒いです。
表面を削るのにはあまり適していませんが、長さ形を削る時は180Gよりも早く削れます。
・220G~
アクリルファイルでは細かいタイプ。
このタイプは実際のサロンワークではほぼ使いません。何故なら、細かすぎて消耗が早すぎるためです。180Gより細かいファイルが必要な場合、180Gの使い古しのタイプがこの220G以上のファイルと同等になります。なので、どうしても必要な場面が無い限り、このタイプは使用しません。
◆スポンジファイル(バッファー)
ソフトファイルはスポンジバッファーやサニーファイルとも呼んだりこれはエメリーボードやアクリルファイルで削ったところを滑らかにするためや爪表面を滑らかにするために使います。
又は、ジェルを塗る前に自爪の表面をサンディング(爪表面を削ること)する時に使用したりします。
主な用途
- ・人工爪を作る時の下処理のサンディングをする
- ・自爪や人工爪の表面を整える
100G
かなり荒いタイプのものになります。荒いのですが少し使い古すとちょうどよくなるため、おろしたては軽めにサンディングしたりして使い、ある程度使い古したら、普通にサンディングに使ったりします。※あくまで荒いのでガツガツさせない。
スカルプチャーの表面などを削るのにはあまり適していません。自爪の表面を整えるのには荒すぎる為、バフィングにも使用しません。
150~180G
このタイプはジェルのサンディングに適しています。又、スカルプチャーの表面を削る時にも適しています。
220G~
細かいタイプは自爪のバフィング(表面の整え)に適しています。サンディングには少し細かすぎますが、ジェルメーカーによってはこのくらいでもokです。が、消耗が早いです。スカルプチャーの表面の整えにも適しています。
◆シャイナー
シャイナーは表面をつやつやにするために使います。スカルプチャーの表面磨きグリーンの面はすごく細かいヤスリになっていますが、細かいのでピカピカにする前の最終段階に使用します。
この後にホワイトい面でピカピカにすると驚くようなつやつやピカピカになります。
メーカーによってはグリーンの面が無いものもありますが、その場合は、グリーンの面の役割を果たしててくれる細かいファイルが必要になります。艶々にする前にソフトファイルで整えておかないと艶々にならないので、お忘れなく!
主な用途
- 自爪・人工爪の表面磨き
ネイリストとしてのアドバイス
ファイル立てにファイルがたくさんあると、あまり美しくありません。なので極力ファイルは使う用途を明確にしておく事をおすすめします。私の場合はエメリーボード1本、アクリルファイル1本(又は2本当に)、スポンジファイル2本、シャイナー1本、計6本あれば、全ての技術に対応できるようにしています。
見栄えもそうですが、お仕事としてネイルをおこなっているため消耗品というコストを最小限に抑える事も考えて厳選しています。グリット数などもたくさんの種類があり、迷ってしまうと思いますが、自分は何の技術をするためのファイルが必要なのかを考えて選ばれる事をおすすめします。
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